タクガキブログ

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8.19奈良TTポイントカップ、試合中に足が攣って棄権したとある選手の姿がカッコ良かった件。

どうも、

今の季節は汗の量が多過ぎて

試合を途中棄権したくなる

タクガキです。

 

2023年8月19日、

生駒郡の高山SCにて

奈良TTポイントカップが

開催されました。

 

リーグ戦はなんとか上位ぬけ、

その後トーナメント初戦で

早々と負けてしまい、敗者審判

をしていた時のことです。

 

その試合はフルゲームの熱戦で、

最終ゲームも1点差以上広がらない

ような状態が続いていました。

 

終盤、8-9くらいの時だったと

思います。

 

長いラリーの後、一方の選手から

「ちょっと待ってください」

と声が上がりました。

 

どうやら足が攣ってしまったよう。

 

とりあえず試合は一時中断です。

 

が、審判をしていた僕には、

少しの緊張が走りました。

 

なぜなら、

試合中に足が攣ったりして

ちょっと待ってください、

とかたまにあることですけど、

これ、本当はルール上認められて

ないんですよね。

 

出血しているとか、明らかに見た目

でわかるような負傷は治療のための

タイムアウトが認められるけど、

見た目で判断できない、本人が

「痛い」と言っているだけの場合は

中断することはできない。

 

それ認めちゃうと試合中にいつでも

「あ、ちょっと〇〇が痛いんで・・・」

って言ってタイムアウトを取り放題に

なりますもんね。

 

もちろん我々が出場しているような大会

でそこまで厳密にルールを適用する

必要はないし、嘘の痛みを申告して

間を取ってやろうなんて選手は

まずいないでしょう。

 

でも、身近なところで聞いた話

なんですが、試合中に「腰を痛めた」

と言って回復するまで長時間に亘って

中断し、対戦相手とトラブル寸前に

なったなんていうこともあったそう

なんです。

 

とにかく、認められるのは

 

「続行するか棄権するかを判断するための

必要最小限の中断」

 

であって、

 

「回復を待つための長時間の中断」

 

は認められません。

 

そこは審判をしている者にとって

大事な仕事、責任だと思います。

 

件の試合中に話を戻しましょう。

 

僕が審判している試合中に、目の前で

足が攣ってしまった選手、名前を

貴乃花さん(仮)とします。

 

当然貴乃花さんはとても痛そうに

しておられて、本来なら容態を気遣う

のが先なのですが、この時は審判と

してそこにいる責任感が勝って

しまっていました。

 

試合は中断、そこでとりあえず時計を

見て時刻を確認する僕。

 

貴乃花さん、どれくらい中断する

つもりなんかなぁ・・・

 

とか言うても、逆に必要最小限の

時間て何分くらいやねん・・・?

 

長くても5分くらいか・・・?

 

どうしようかなぁ・・・

 

対戦相手がどう考えるかってのも

あるよな・・・

 

 

「すいません、再開します」

貴乃花さんが言いました。

 

・・・え?

もういいの?

 

時間にしてほんの1,2分だったと思います。

 

試合を再開したのはいいけど、

貴乃花さん、まだめっちゃ痛そう。

 

サーブ出すのもままならない。

 

当然そんな状態ではラリーもまともに

できず、後方に飛んでいったボールを

足を引きずりながら拾いに行きます。

 

そして、戻ってきた貴乃花さん、

ボールを台上に置くと、

 

「棄権します」。

 

 

思わず僕は心の中で叫びました。

 

グッジョブ!

 

おそらく貴乃花さんも先ほど述べた

ようなルールのことは知っておられた

上での判断でしょう。

 

全体の試合進行や周りの迷惑を考えて

中断は極力短時間で済ませ、ダメだと

思ったら潔く棄権する。

 

もし自分が試合中にどこかを痛めた時

も同じような行動をとろうと心に

誓った日でした。

 

 

〇アイキャッチ解説〇

2001年5月27日、

大相撲で膝をケガしながら優勝した

横綱貴乃花に当時の小泉純一郎総理

がかけた言葉。

 

っていうかこれ、もう22年前かよ!